エジプトがすきだから。/ムラマツエリコ・なかむらみどり

エジプトがすきだから。 単行本

エジプトがすきだから。 単行本

以前に紹介したk.m.p.の『おかあさんとあたし。』『さるむし。』。イラストがとても可愛らしかったので、彼女らが初めて出版したと思われる本を読んでみました。読んでいていろんな人に「エジプトに行きたいの?」と聞かれて対処に困りました(笑)。
本書は、93年にエジプト学者で有名な吉村作治氏が塾長として開設した「地球探検塾」が募集する、「地球探検隊」に参加したエジプトでの滞在100日間をレポートし、それらを本にまとめたもの。エジプトでの体験を包み隠さず、ぼったくりやら詐欺やらトイレの汚さやらイラつくことやら、そんな普通ならガイドブックには絶対載らない様なことも書いてある。とっても面白い。
エジプトといえばピラミッドなどの遺跡や神殿が主かなと思いきや、それよりもどんな人がいたのか、どんな滞在だったのか、どんなご飯を食べたのか、どんな風にぼったくられたのか、そんなこと知りたくても知ることできないですよね。言った人から直接聞いたりしないと。そして言ってる人が恥ずかしがらずに話してくれないと・・・(笑)。
読んでて私、絶対エジプトには行けないと思いました。っていうより行きたいとは思わない・・・(笑)。汚いトイレや虫が当たり前のようにくっついてる食事。下痢が毎日なんて信じられないし、外に出たらぼったくりは当たり前なんてあり得ない。でもイスラム教の敬虔な信者でもあるわけで。チップも要求しない、ぼったくりもしない人もいたりするらしい。なんかよくわからない。でもよくわからないことが文化の差であるわけで・・・。そうするとちょっと行ってみたくなったり・・・。不思議な本でした。とってもとっても面白かった。